NEWS

イタリア ミラノ視察レポート 2011/1/24~30

2011.01.30|お知らせ

 JAPANブランド育成支援事業に伴い、1月24日から1月30日までの7日間、委員会メーバー3名がイタリア・ミラノに赴き、30軒以上の家具ショップやショールーム等を視察して家具インテリア事情を調査するとともに、5人のデザイナーと面談して商品開発を依頼する候補者の選定を行いました。
 世界のインテリア家具をリードするミラノの街の印象は歴史ある石造りの建物と石だたみの街並みの風景は晩年の哀愁を感じます。 街行く若者も黒を基調とした服ばかりで、日本の青山や原宿のファッションの方が自由で進んでいるように思えました。 市内のネオンの色も規制しているせいか、物静かです。ネオンに溢れ夜中1時2時まで賑わっている新宿や渋谷と比べると静かで活気がありません。 ミラノの街の風景は10年経っても何も変わっていないように思えました。日本はまだ発展途上国なのでしょうか…。
 ミラノ郊外にはIKEA等の安価な大型店はあるのでしょうが、市内の家具ショップには大型店はなく家賃も高いせいか高級品の店になっています。 安価な家具は郊外の大型店に、市内のショップはこだわった高級品店となり中間層の家具が無く二極化の傾向が強くなっています。
 市内のショップは店のオリジナル商品の展示及びメーカーのショールームとしての展示になっています。どの店も個性的でレベルは高く、人口のわりにインテリアの店の多さに改めてミラノの凄さを感じます。ミラノはやはり世界のインテリアトレンドをリードする街です。またイタリアでは小さな企業でもブランドを持って世界に輸出している企業がたくさんあります。
 国際化の時代、日本国内にも安価な家具は中国や発展途上国から大量に入ってきます。高級家具もヨーロッパ(イタリア)から国内に入ってきます。
府中家具もイタリアと同様に安価な家具は作れません。デザインと高品質とブランド力が必要になります。目の肥えた家具先進国イタリア ミラノで認められる事が国際化した時代を生き抜く事になると思います。
 最終日に見学した「マチェフ国際ホームショー」は、家具やインテリア用品、テーブルウェアー、アクセサリー、ギフト用品などが所狭しに並べられ、日本のギフトショーに似た見本市です。多くのバイヤーで賑わっていて4日間で約10万人が来場するようです。出品されていた家具類は、小物が多く、高級品は少ない様に見受けられました。 出品商品(家具)の傾向は、これはマチェフ展のみならずミラノ市内で販売されている商品に共通して言えることだが、ガラスやアルミ等の異素材を多用して、ファッション性の強い製品が多く、木目を生かした家具は少ないです。木を使っていても、エナメルなどで塗り潰され、あまりにもデザインを重視しすぎで環境への配慮が遅れているように感じられます。